圭秀の修行日記2012/12/05

 寒行托鉢修行

 平成24年12月5日快晴の日、八鹿町において曹洞宗兵庫県第二宗務所青年会主催の寒行托鉢修行が行われました。 この青年会は、但馬・丹波・篠山地区の曹洞宗青年僧侶にて構成されており、毎年師走に地域を変えながら寒行托鉢修行をしています。

 托鉢には、民家の玄関先で読経する軒鉢と、読経しながら道をゆっくり歩く連鉢がありますが、今回の托鉢では連鉢の形で行いました。 永源寺を午前10時に出発した後、宮町ふれあいクラブ前→諏訪公園前→大森交流促進センター(方向転換)→西村歯科医院前→諏訪橋→公立八鹿病院前→京口通り→養父市役所前→新町橋→永源寺帰山という行程で読経しながら歩道をゆっくりと歩きました。

 17年前、阪神淡路大震災は神戸市を中心とする阪神地方に甚大な被害をもたらしました。 その時、但馬、丹波、篠山で活動している曹洞宗青年会の僧侶は、現地に赴いてボランティア活動を行いました。 これらの青年会は活動を行っているうちに次第に意気投合するようになり、兵庫県第二宗務所青年会が結成されました。 この会の活動としては、毎年1月17日に神戸市において阪神淡路大震災慰霊法要を行う他、托鉢やボランティア活動等を通して自己の研鑽と修養につとめています。 昨年起きた東日本大震災についても震災後から今年にかけて現地に赴き、瓦礫撤去作業や仮設住宅での傾聴活動、支援物資の発送、東日本大震災慰霊法要、義援金托鉢などの活動を行っております。 尚、今回の托鉢で集められた浄財については被災地に送金させていただきました。

 この托鉢修行は、3年前にも八鹿町において同じ行程で行われました。 私も参加させていただきましたが、その時は風が強く吹いていたために、網代傘が飛ばされないように手で押さえながら修行したことを覚えています。 そのため、私は自分の足元ばかりを見て歩いていたという反省がありました。

 今回は、できるだけ列全体を見渡すような気持ちで修行に臨みました。 そして、全体の進行ペースに合わせることに心掛けました。 そのため、浄財を渡そうとする人の動きや表情までもが手に取るようにわかり、相手の間合いに合わせて「施財の偈(セザイノゲ)」を唱えることができたのでした。 その結果、前回の托鉢修行と比べ、同じ距離を歩いているにもかかわらず、疲労はなく清々しい気持ちで終えることができました。 今年は好天に恵まれたこともあり、充実した托鉢修行となりました。 今回集められた浄財が東日本大震災被災地で少しでも役立つことを願います。 八鹿町の皆様ご協力いただき有難うございました。 そして、青年会僧侶の皆様お疲れ様でした。

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