和尚の修行日記2012/05/18

坐禅指導をして(太山寺小学校)

 5月18日、太山寺小学校自然学校研修会がハチ高原(※)にてありました。 太山寺小学校は、毎年5月に5日の日程でハチ高原にて自然学校を開催しています。 その初日には、宿泊施設の中で坐禅研修を行っています。 私はその坐禅会の坐禅指導をさせていただいています。 今年は4年生19名が自然学校研修会に参加しました。

 坐禅会では、ほとんどの生徒が坐禅経験がなかったため、説明の後10分坐り、休憩の後再び15分間坐禅をしました。 はじめのうちは生徒たちは、背筋を真っ直ぐにして足を組むことができませんでしたが、警策(キョウサク※)で一人ずつ姿勢を正してゆくと生徒たちはきれいな坐相(ザソウ)を作れるようなってきました。

 生徒たちの脳裏には、坐禅というと棒で肩を打たれるというイメージが強くあったようですが、坐禅が終わると全員脚を痛そうにしていたものの、ある種の達成感を味わっていたのではないかと思われます。 最後に感想を聞くと「坐禅を通してもっと集中力をつけたい」「機会があったらまた坐禅をやってみたい」と言っていました。

 さらに僧侶に対しての質問コーナーでは、「なぜお坊さんには髪がないのか?」「肩からかけている布は何ですか?」「毎日、お坊さんは坐禅のほかに何をしていますか?」等の質問を受けました。 日頃あまり間近に接することのない僧侶に対して、殊の外関心が高かったようです。 私の法衣(ホウエ)をまじまじと見たり、匂いを嗅いでお香の香りがするといっていました。 二日目以降は、生徒たちはこの自然学校研修会を通して、凧作り、凧あげ、鉢伏山登山、ツリーイング、勾玉作り、森林教室、ナイトハイク、キャンプファイヤー等をするとのことでした。

 今回の坐禅研修会を通して生徒たちが自分自身と向き合い、自分を見つめ直すことによって新しい考えが芽生え、将来への新たな一歩に繋がることを願います。

(備考)
※ハチ高原 :兵庫県養父市ハチ高原
※警策    :坐禅中に心の緩みをいましめる為に肩を叩く棒

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