圭秀の修行日記2011/02/09

法式研修会を終えて

 2月9日、曹洞宗兵庫県第二宗務所青年会主催の法式研修会が普蔵寺(丹波市)にて行われました。 この研修会は、兵庫県の丹波、篠山、但馬の曹洞宗寺院で構成する青年会主催の行事で、毎年地域を変えながら行われています。 また、この青年会では、阪神淡路大震災慰霊法要や東大寺千僧法要など、各地で行われる法要に随喜(ズイキ※)したり、年末の寒行托鉢(カンギョウタクハツ)、ボランティア活動、曹洞宗梅花講奉詠大会の手伝いなどの奉仕活動をしながら研鑽を重ねています。

 今回は、各寺の開山忌法要等で行われる出班焼香法(シュツバンショウコウホウ※)について研修しました。 この法要の流れを確認するために他寺にて過去に行われた法要ビデオを見た後、配役(ハイヤク※)を決めて実際に法要を行いました。 私は毎年、本寺にて厳修される開山忌法要に随喜させていただき、知殿寮(チデンリョウ※)の任に当たっています。 今回は、合計14人の僧侶で研修しましたが、私は維那(イノ)をつとめました。 維那和尚は、法要での読経の先導、経題や回向文を読み上げる和尚です。 私は、疏(ショ※)の製疏法や宣読法を予習しながら法要に望みました。

 法要の流れを頭に叩き込んだつもりでしたが、いざ実際に始まると、緊張もあってか自分が思い描いていたように体が動きません。 疏の宣読ばかりでなく挙経(コキョウ)も維那和尚がつとめるため緊張の連続でした。 他の先輩和尚の視線を感じながら静まり返った本堂で私一人唱えるというのは、例え研修であっても胸の鼓動は高まりました。

 日頃の法要であまりつとめることのない出班焼香法にて維那和尚をつとめさせていただいたことは非常に有難く、法要後の反省会にて会員の皆様から私の法要中の進退(シンタイ※)に関するご指摘やアドバイスをいただき非常に勉強になりました。 どのような配役に当ろうとも、法要中は自然に体が動くように修行することが必要であると感じました。
 これからも青年会の研修会は場所を変えながら行われる予定です。 次回からも積極的に参加し、いろいろな法要に慣れてゆこうと思います。 会長はじめ会員の皆様お疲れ様でした。


(備考)
随喜       法要に助力すること
出班焼香法  出班によって焼香する儀式
配役       衆僧に担当すべき役位を割り当てること
知殿寮     仏殿に関する一切のことをつかさどる衆僧の寮舎。法要がスムーズに進むように世話をする衆僧の寮舎
疏        慶弔儀式に使う四六駢儷体を用いた表白文
進退       法要中の動き

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