圭秀の修行日記2009/11/17

但馬曹洞宗道交会研修旅行
「美山・かやぶきの里を訪ねる日帰りぶらり旅」を終えて

 11月17日、但馬曹洞宗道交会主催の研修旅行「美山・かやぶきの里を訪ねる日帰りぶらり旅」が行われました。 この旅行は、寺院、寺族、檀信徒の皆様を対象に毎年研修先を変えながら行われております。 今回は参加者79名、バスに揺られながら京都へ、常照皇寺(ジョウショウコウジ・京都市右京区)とかやぶきの里(京都府南丹市美山町)を見学しました。

 常照皇寺は、山号を大雄名山万寿(タイオウメイザンマンジュ)といい、臨済宗天龍寺派の寺院です。 南北朝時代に光厳法皇(コウゴンホウオウ)がこの地に草庵を結んだそうです。 山門から庫裏まで続く上り坂を進んでゆくと、本堂前には一重と八重が一枝に咲く「御車返しの桜」や、天然記念物に指定されているしだれ桜「九重桜」の木がありました。 この日は雨が一日降り続くあいにくの天候でしたが、春の桜咲く頃は、境内一円さぞかし壮麗だろうと想像しながら拝観させていただきました。

 かやぶきの里では、谷間のゆるい傾斜地にかやぶき屋根建築物が山裾から中腹にかけて密集していました。 江戸時代に建てられたものが多いそうです。 かやぶき屋根の家をこれほど多く目にすることのなかった私は、日本の原風景を想像しました。 その家々に近づき屋根を間近に見た際、苔が繁茂しているものがあったのですが、かやぶき屋根の色と、青々とした苔の色と、その苔から滴る雨水に映る山々の紅葉の色とのコントラストがすばらしく綺麗でした。

 今回の旅行は日帰りでしたが、由緒格式のある寺や名所を巡ることで新たな発見があり、見聞を広めることができました。 更にまた、御寺院、寺族、檀信徒の方々と今まで以上に親睦を深めることができました。 今回は雨降りの一日でしたが、機会があればまた参加させていただきたいと思います。 道交会関係者を始め、参加された皆様お疲れ様でした。

時雨るるや かやぶき屋根に コケ繁茂(は)えて 雫に映る 紅葉の景(かげ)

戻る