圭秀の修行日記2005/07/18
 

八鹿祭り

 八鹿まつりが、7月16,17日の2日間にわたり開催されました。 メイン会場の養父(ヤブ)市役所駐車場では、踊りの祭典「YOSAKOIフェスティバル」が催され、17チームの各団体により独創的且つ斬新な踊りが披露されました。 そして、500人分のジャンボ焼きそばが振舞われ、市役所周辺は多くの人で賑わいました。 また、各地区では100年余りの伝統を誇る“造り物”が展示されました。

 “造り物”は、今から約200年前に大阪から全国に流行し、現在も受け継がれている伝統工芸です。  「一式飾り」といって、材料は日用品や山にあるものなどを、同じ種類のものだけを使って製作しなければいけないのが特徴です。 今年は、のじぎく兵庫国体のマスコット「はばタン」や「マツケンサンバ」など、多種多様な“造り物”が展示されました。

 全て素晴らしい作品ばかりで、伝統工芸の良さを再認識させられましたが、その中でも一番印象に残ったものがありました。 それは、永源寺の龍を題材とした“造り物”でした。 永源寺には、庫裏(クリ)の上部に木彫りの龍が取り付けられていますが、お寺のシンボルともいえる龍が、本物そっくりに作られていたからです。 そして、庫裏の建物やそれを支える石垣一つ一つまでも精巧に作られていました。  私はあまりの出来栄えに見とれてしまい、しばらくの間その場を離れることができませんでした。 製作には多大な苦労があったと思い、作者に完成までの話を聞くと、「今までにも龍をテーマとする作品を作ったことはあったが、今回の作成に当たり幾度かお寺に足を運んだよ。」と、おっしゃっていました。  本物をそのまま縮小したかのような“造り物”に魅了されると共に、この大会の題材として永源寺の龍を選んでいただいたことに感謝致しました。

 各地で様々な催しが行われる中、夜には夏祭りには欠かせない花火大会があり、雲一つない満天の星空の中、大小色とりどりの花火が打ち上げられると、観客からはそのたびに歓声が上がりました。 帰路、私の心は、祭りの熱気で渦巻く八鹿の街中を歩くうちに活気付けられ、辛いお盆の時期を迎える前に、「明日からまた頑張ってゆこう」という気持ちにさせられました。
 八鹿夏まつりを成功させようと、以前より準備等に尽力されてきた祭り関係者の皆様、楽しい祭りを企画実行していただき有難うございました。

永源寺を題材とした“造り物”

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