2002/08/01


但馬曹洞宗青年会主催「禅の集い」を終えて

 私がぼたん寺で有名な日高町の隆国寺様に到着した時には、すでに本堂は人、人、人でいっぱいでした。 小学生の皆さんが禅に触れ、友達を作るべく但馬の各地から集まっていたからです。 永源寺からも21名の小学生が参加しました。 梅雨明け直後の蒸し暑さと、彼らの熱気に押されながら「禅の集い」は始まりました。 それでは先ず、日程について説明したいと思います。
 

   =23日= 000    =24日=
10:30  開講式 
 自己紹介
 坐禅@
5:00  振鈴(起床)
 洗面
12:00  中食(昼食) 5:30  坐禅B
 朝課(朝のおつとめ)
13:00  プール遊び
 坐禅A 
6:30  ラジオ体操
 作務 (掃除)
 18:00  晩のおつとめ 7:30  小食(朝食)
 18:45  薬石(夕食)
 レクリエーション(紙芝居)
8:30  レクリエーション(宝さがし)
 坐禅C
21:30  開枕(就寝) 10:30  閉講式

  この集いは私にとって、とても長い二日間となりました。 なぜなら小学生の応対に悪戦苦闘してしまったからです。 昨年も少しお手伝いさせていただいたので、この集いの様子は知っていたつもりでしたが、募集人数80名に対し、130名以上の小学生が参加したこともあって、初めのうちは彼らに振り回されてしまい、しどろもどろでした。

 しかし、それでも一つ一つの行事を進めてゆくにつれ、接し方が段々スムーズになってきました。 と同時に、動作にも無駄がなくなってきました。 そして、会話も弾んで交わされるようになりました。
 「和尚さん、何才?」
 「和尚さん、何座?」
 「和尚さん、どうして髪がないの? 少し触らせて」
など、多様な質問をたくさん受けました。 そして、私は冗談交じりにそれぞれの質問に答えてゆきました。

 すると、彼らの質問は何がしかの訴えへとエスカレートしてゆき、
 「和尚さん、手をすりむいたよ」
 「おなかが痛いよ」
 「おうちに帰りたいよ」
などなど、小学生の悩み事は次から次へと出てくるのでした。


 ほとんど休むひまもなく行事の準備・後片付け・子供たちへの応対で追われた二日間でしたが、そのお陰で彼らとじかに接することができました。 そして、小学生の時の私と彼らの考え方の共通点、相違点を知ることができました。
 また、驚かされることも多々ありました。 私は小学生の頃は引っ込み思案だったのですが、目上の人にも物怖じせず、自分の意見をはっきりと伝える彼らの姿には特に驚かされました。

 私が禅に触れたのは出家する半年前(今から1年半前)のことだっただけに、小学生の時期に禅に触れることができる彼らをうらやましく思いながら、今後彼らが坐禅したときの姿勢のように真っ直ぐに成長してほしいと思いました。

 


戻る